ヤスデは自宅の庭などで大量発生したり、それが建物内に侵入したりすることが往々にしてあるので問題になることがあります。
今回は、大量発生して私たちを困らせる不快害虫「ヤスデ」の生態及び駆除方法などについてご紹介します。
目次
今、目の前にいるのはヤスデなの?それともムカデ?
ヤスデは見た目がゾッとして気持ち悪いだけでなく、毒性があることで有名なムカデとの見分けがつきにくいために、間違って触れてしまったら大変なことになります。
ヤスデらしきものを発見したらそれが本当にヤスデなのか、それともムカデなのかを判断できることが重要になります。
特にムカデの場合は、性格が攻撃的で毒も持ち合わせています。噛まれると傷口がズキズキ痛み、赤く腫れ上がってかゆみもともないます。しかし、ヤスデの外見はムカデのように気持ち悪いですが、 毒性もなく触れても炎症を起こすわけでもありません。
そこでまずは「ヤスデ」と「ムカデ」を見極めるために、その生態について詳しく説明していきます。
ムカデの生態は?
ムカデの外見で最大の特徴は、「ひとつの節に一対の脚しかない」ということです。
ご存知のように「ムカデ」は「百足」いう漢字で示されるように、多くの節をもつ節足動物です。加えてムカデの種類は3000種にも及んでいて節の数も様々です。大ムカデには 21対(または23対)の脚があり、最大では173対もある種もいます。
ムカデの生息する場所はじめじめして暗い場所です。自宅の周りに田んぼがあったり、自然豊かな環境で発生しやすいです 。
身近なところでは、庭石や植木鉢の下などにもいることが多く、夜になると餌を求めて家の中に侵入してくる可能性もありますね。 ムカデは肉食性でクモやミミズ、小さな昆虫などを餌にしています。
体長は60 mm から200 mm くらいで、ヤスデよりかなり大きいサイズです。
性格的には攻撃性が強く、視力が弱いので触れたものに手当たり次第に噛みついてきます。また、毒を持っているので噛まれると大きく腫れて強い痛みが走ります。 とても危険な害虫なので、お子様などが触れないよう特に注意することが必要です。
ヤスデの生態は?
ヤスデの外見ですが、ムカデとは似ているとはいえ実際に画像で比較してみるとだいぶ違いますね。ひとことで言うならば「長細いダンゴムシ」といったところでしょうか。
しかも実際に刺激するとダンゴムシのように丸くなる習性があります。体長は10 mm から25 mm ほどでムカデよりもだいぶ小さいですね。
発生する時期は 、5月から7月初旬で梅雨明けの時期に大量に発生します。下記に「ムカデ」と「ヤスデ」の生態を簡単に表にまとめてみました。
【ムカデとヤスデの生態】
ムカデの生態 | ヤスデの生態 | |
脚の数は? | 1節に対して1本 | 1節に対して2本 (ただし、前の3節は1対) |
何を食べてる? | 肉食(クモ、ミミズ等) | 腐食植生 |
人を嚙むのか? | 噛む | 噛まない |
毒はあるのか? | 有毒 | 無毒(但し体液に注意) |
歩き方は? | くねくねと歩く! | まっすぐと歩く! |
尻尾(しっぽ)は? | ある | なし |
ヤスデって噛みつくの?毒をもってるの?
ヤスデは人に噛みつく習性はありません。 また強い毒も持っていないので人間に直接的に害を与えることはありません。
ただし、ヤスデの体液の中には毒性が含まれていますので、 間違って踏み潰さないように注意しましょう。またヤスデの体液は強い異臭を放ち、皮膚に触れた場合にヒリヒリと 痛みます。
〇ヤスデの体液に含まれている毒性
・ヨード
・キノン
・ぺンズアルデヒド
・ 青酸 など
ヤスデが大量に発生するわけ
梅雨の時期になると、いつのまにか私達の目の前に姿をあらわす「ヤスデ」の群れ。
ヤスデはなぜ大量に発生するのでしょう?
成長したヤスデが活動する時期
ヤスデが大量発生して私たちに迷惑をかけるのは、5月末~7月初旬の時期になります。この時期に発生する原因の一つに「ヤスデの産卵サイクル」が影響しています。
梅雨時期に大量に現れるヤスデですが、 これはヤスデの「成虫」です。産卵は去年の秋口で、そこから半年間かけて成長した後に地上に出てきたものです。
・ヤスデの活動周期
時期 | 活動内容 |
8~ 9月(産卵期) | 1度の産卵で300個前後の卵を産み、 これが大量発生の原因になる。 |
9~11月(秋雨・大量発生) | 秋雨前線が停滞して雨が降り続くとヤスデが土の中から這い出す。 ただし、産卵を終えたヤスデは死んでしまう。 |
11~ 4月(越冬) | 冬になると落ち葉の下などに身を隠し冬を越します。 |
5~ 7月前半(梅雨、大量発生) | 梅雨の長雨によって成虫になったヤスデが一斉に土から這い上がってきます。この時期に最もヤスデの大量発生が起こります。 |
活動周期から見るとヤスデの大量発生の時期は秋雨時期と梅雨時期と2回あるので、対策も2回必要ではないかと思われますが、秋雨時期での発生は産卵を終えて死んでしまうヤスデがたくさんいるため、 梅雨に入る前の対策だけで事足ります。
なぜ梅雨の時期に大量発生するのか?
ヤスデは産卵してから 土中に潜んで暮らしています。しかし、長雨が続く梅雨の時期に大量の水が土中に流れてくるとヤスデは溺れてしまいます。
溺死しては大変なので、慌てて大量のヤスデが土中から地上へ出てきます。
つまり、梅雨の時期に大量発生するのではなく、 土の中に隠れ潜んでいたヤスデの群れが一気に地上へと出てきたというのが真相です。そして行き場を失ったヤスデたちが家に侵入してくるわけです。
ヤスデは一箇所に集まる(習性)がある!
ヤスデを見ていて一番気持ち悪いのは、ヤスデの集団が一箇所に集中して団子のようになっている時ですよね。さすがにあれだけはゾッとしてしまいます。
一箇所に集中して塊になる理由は、天敵から 身を守るための行動のようです。 さすがにあのグロテスクなヤスデの塊を見たら、天敵である野鳥や爬虫類などもビビって引いてしまうのでしょうね。
環境が変わったことで大量発生も!
ヤスデのいる場所の環境が大きく変わることで大量発生することがあります。 庭の草むしりをしたり、リフォームをしたりして土地の環境が変わると、起こることがあるので注意が必要です。
ヤスデが家に入る前に駆除する方法とオススメの薬剤
引用元 Rakuten (2021/05/08時点)
ヤスデを駆除する方法として、最初の対策は「ヤスデを屋内に絶対入れない」ことです。屋内に侵入する前にヤスデを駆除することが最も重要です。
そのためにお勧めする薬剤が、薬剤の専門ページでランキング第1位に輝いている「シャットアウト SE 」です。
この「シャットアウト SE 」を家の周りを取り囲むように散布します。特にヤスデの通り道を重点的に散布するとより効果的です。とにかく漏れのないようにしっかりと散布しましょう。
これで家に侵入しようとするヤスデが薬剤に触れることになり、ヤスデの表面に付着した薬剤は体内に浸み込んで効果が発揮されます。
薬剤の効果は、天気が良ければ1ヶ月から2ヶ月くらい続きますが、雨が降り続くと効果が減少してしまうのが欠点です。「シャットアウト SE」 は3kgで150メートル散布することができますので、一般的な家なら3回ぐらいの分量があります。
家に侵入したヤスデを駆除する時のオススメの薬剤
引用元 Rakuten (2021/05/08時点)
ヤスデは小さな隙間さえあれば家の中に侵入することができます。幸いにもヤスデは機敏に動けないので、もし家に侵入していた場合でも手袋などをして簡単に捕獲して捨てることができます。
しかし、どうしても触れるのが嫌だという場合は殺虫スプレーで駆除しましょう。
おすすめの商品は「瞬間凍殺ジェット」です。 なんとこのスプレーを吹きかけると瞬時に85度温度が下がり、ヤスデを瞬時に凍殺できます。しかもこの殺虫スプレーは殺虫剤の成分は全く含まれていないので、薬剤の心配をしないで安心して使っていただけます。
特にお子さんやペットのいる家庭には最適な 殺虫スプレーです。
ヤスデの駆除は早めの対応で!
今回は梅雨の時期になると大量発生する「ヤスデ」について、その生態やムカデとの区別の方法と発生する理由などについて紹介しました。
例年、「ヤスデ」の大量発生に悩まされている方の参考になればとても嬉しいです。とにかくヤスデ駆除のタイミングは早めに実施することです。
屋内に侵入される前に駆除することがベストです。「ヤスデの駆除」は是非、大量発生する前に、早めの対応を心がけましょう。