あらゆる植物の葉にくっついて栄養を吸い取ってしまうハダニ。繁殖力もとても高く、植物を育てている人で苦労している人も多いのではないでしょうか?
今回はハダニの種類や具体的な治療や対策の方法について紹介していきます。
目次
害虫「ハダニ」について
まずは、気づかないうちに大量に繁殖している「ハダニ」の特徴について紹介します。
ハダニの基本情報
ハダニは、体長が0.3mmから0.8mmととても小さく、繁殖に交尾を必要とせず短期間で大量に繁殖してしまう厄介な害虫です。一匹のメスが一度に産む卵の数は多い時には100個で、卵は10日ほどで成虫になってしまいます。
恐ろしい繁殖力ですね…
70以上の種類が存在していて、ナミハダニ、ミカンハダニ、りんごハダニなどが代表的なハダニです。農作物などに寄生するハダニは、赤色をしたものが多いためアカダニとも呼ばれています。
ハダニってどんな被害を起こすの?
ハダニはさまざまな植物の葉っぱに寄生して、栄養を吸い取ってしまい、放っておくと植物の葉っぱの色が悪くなり枯れてしまいます。葉っぱには白い斑点が現れどんどんと色が抜けていくのが特徴です。
また、栄養を吸い取ってしまうので開花が短くなるという被害もあります。葉っぱに異常が現れたときにはハダニの寄生を疑いましょう。
ハダニが発生する原因は?
ハダニは主に3月から10月に発生し、とくに梅雨明けから夏場に大量繁殖します。温度は20度から30度程度と比較的暖かく乾燥している環境を好んでいます。
ハダニは雨などの水分に弱い性質を持っていて、太陽が当たりやすいベランダのガーデニングや畑のマルチの中などで発生することが多いです。
また、ハダニはクモの仲間でもあり、英語では「Spider mite」と呼ばれています。自ら糸を作りそれを利用して風に乗って別の植物へ移ることもでき、そこでさらに繁殖を繰り返し爆発的に増える恐れもあります。
室内だから大丈夫ということではなく、むしろ室内に一度入るとハダニにとっては絶好の環境になります。ハダニを見つけたら早急に対応しましょう。
ハダニの駆除方法とは?
次にハダニの駆除方法について紹介します。
ハダニの駆除はどのくらい発生しているかによって駆除のやり方を変えていきましょう!
少ない場合はテープや牛乳で!
まだハダニがあまり繁殖していないうちに発見できたときは、セロハンテープなどを葉っぱの裏に貼り付けるとうまく駆除することができます。
もしくは、牛乳と水を半々で混ぜた液体を吹きかけることも効果的です。この方法は、ハダニの呼吸を妨げ窒息死させることができます。牛乳以外にもお酢を10倍程度に薄めたものも効果的で、木酢液の代わりとして使えます。どちらの方法も手軽に駆除できるのでぜひやってみてください!
大量に発生している場合は殺虫剤!
ハダニがすでに大量に発生している場合は殺虫剤を使用することをおすすめします。野菜や果物などの食物ではない、観葉植物は簡単にできるのがメリットです。
売られているの殺虫剤は多く種類が豊富ですが、即効作用のあるスプレータイプの殺虫剤を使用しましょう。殺虫剤を使うことに抵抗がある人はでんぷんが主成分のものを選ぶようにしましょう。
でんぷんを主成分んとしている殺虫剤は自然に優しいので、人体への負荷が少ないとされているのでおすすめです。
実際にハダニを駆除するため殺虫剤を使うときは、風通しの良い場所で使い、使用回数や散布量などはそれぞれの決まりに従いましょう。体調が優れない人や、使用後体に異変を感じた人は使用を中止してください。どんな種類の殺虫剤がおすすめかは後で詳しく説明します!
業者に依頼する
自分の力では駆除できないほど繁殖が進んでしまっている…殺虫剤などを自分で選んで使うのは不安…ひとつひとつの葉っぱを確認している時間がない…
そういった人は専門の業者に依頼してみてはどうでしょうか?
専門の業者に依頼するメリットは3つです。
- 体への害が少ない安全な方法で駆除してくれる
- 素早く丁寧に作業してくれる
- この後の手入れなどを相談できる
依頼後、即日対応してくれる業者もあるので発見してからすぐに来てもらうこともできます。少しでも気になった人はまず電話してみて、具体的なやり方や料金について相談してみてください!
ハダニ対策のおすすめ殺虫剤
次に、おすすめのハダニ対策の殺虫剤を紹介します。
殺虫剤は使用する植物に応じて選びましょう!
草花や観葉植物のハダニ退治に「GFモストップジンRスプレー」
・商品名:GFモストップジンRスプレー ・価格:1,386円(税込) ・容量:900ml ・ブランド:住友化学 ・使用方法:希釈せず(水などに薄めず)にそのまま散布 |
「GFモストップジンRスプレー」は草花や野菜のアブラムシやハダニなど害虫と病気を同時に予防、駆除できます!希釈せずにそのまま使えるのも嬉しいポイントです。
きゅうりなど一部に薬害を与えるおそれもあるので注意してください!
環境に優しいソフト農薬「粘着くん液剤」
・商品名:粘着くん液剤 ・容量:1L ・ブランド:住友化学 ・使用方法:100倍程度に希釈して使用 |
粘着くん液剤は化学殺虫成分を含まず食用デンプンの一種を使用しているので、安全性の高い殺虫剤です。でんぷんでハダニに膜をして窒息させることで駆除します。
ただ、効果が続く期間が短いので夏場などの繁殖が盛んになるときは、散布する頻度が高くなってしまうのがデメリットです。
ハダニの発生を抑える予防方法を紹介!
ハダニは一度繁殖してしまうと駆除がめんどくさく厄介な害虫ですが、予防方法は意外と簡単ですぐに実践できます!
発生を防ぐことで手入れが格段に楽になりますので、ぜひ実践してみてください!
葉裏に散水する
ハダニは乾燥した環境を好んでいて、水に弱い性質を持っています。なので、葉っぱとくに裏側が乾燥しないことが大切です。
定期的に霧吹きスプレーで水をかけるなどの手入れを心がけましょう!とくに活動が活発になる暖かい時期は植物も乾燥しやすいので、とくにベランダや室内などの雨が当たりにく場所の植物にはこまめに水分を与えてください。
植物の状態にもよりますが、1日2回程度が良いでしょう。もちろん植物全体への散水も有効的です。
ハダニはとても小さい害虫なので水に流されてしまいます。大きな植物などは上から水を撒くだけで十分予防になるので、植物が傷まないように注意しながら散水してください。
定期的にダニに効果のある殺虫剤を撒いておく
ハダニを発見してから殺虫剤を使用するのも良いですが、定期的に殺虫剤をまいておくことでハダニを予防することができます。
ダニ駆除のための殺虫剤、いわゆるダニ剤は卵を殺すものから成虫になったダニを殺すものまで成長段階によって使う薬剤が異なります。卵を殺すためのものは長期間効き目が続き、成虫を殺すもの即効性に優れていますが持続性はありません。
それぞれの特性を踏まえながら適切なタイミングで散布することでより高い効果を出すことができます。
事前に防いでハダニのいない環境を作ろう!
ハダニは、発生させてしまうと繁殖力を生かして大量に増えてしまいます。
一度大量繁殖してしまうと手間がかかりますし、業者に依頼するなど余計な出費につながるかもしれません。定期的な手入れを欠かさずにハダニが発生しないように心がけましょう。
予防方法は水をかけるだけととても簡単なのでぜひ実践してみてください!