蚊取り線香でゴキブリは駆除できる?実際にどれだけ効果があるのかをご紹介

目次

ゴキブリの特徴・寿命

ゴキブリが発生して気分がいい人はいないでしょう。どんな人でも忌み嫌う害虫です。それほど人間の生活環境の中におり、忌避されてきました。

地球上での歴史は人間よりも古く、驚くことにあまり姿も変えずに生きてきました。どのようなせいぶつよりもしぶとい害虫であるのも間違いありません。生活を脅かす害虫として特徴を知り、駆除する方法も考えなければいけません。

日本にいる種類

日本に生息するゴキブリは、約40種類いるとされています。実際に見かけるのは10種類程度であり、その中でもヤマトゴキブリ、クロゴキブリ、チャバネゴキブリの3種が中心です。

ヤマトゴキブリ、クロゴキブリは一般的に3cm程度まで成長しますが、チャバネゴキブリだけは1~1.5cmとかなり小さいサイズになります。世界をみると、実に4000種類もいることが確認され、1兆匹以上いるとされているのです。それほど繁殖力も強く、簡単に駆除できない害虫といえます。

こまった性質

雑食性でなんでも食べる貪欲なところが問題で、屋外でも生きていけます。弱点らしい部分としては、昆虫の仲間として寒さには強くありません。北海道など緯度の高い地域では、これまであまり見られませんでした。ところが温暖化の影響や、物流の発展により本州より侵入し、一部地域で繁殖されているのが確認されています。

寒さに弱い代わり、狭いところでも入っていける構造で、壁も登れますし空も飛び自分たちが過ごせる場所を探すのです。厄介なことに、糞や卵には集合フェロモンが含まれています。つまり、1匹でも生息していれば、ほかの同士を集めてしまうのです。駆除が難しい理由でもあり、徹底的に対処しなければいつまでたっても数が減りません。

寿命の違い

クロゴキブリの場合には、長くて2年程度の寿命を持ちます。耐寒性も兼ね備えるようになり、寒い地域にも侵攻し、さらに越冬までするのです。ヤマトゴキブリやチャバネゴキブリは3か月から5か月で寿命を迎えますが、繁殖力が強く簡単に個体が減りません。ただし、ヤマトゴキブリも幼虫で2年以上越冬する例が確認されています。最も強い耐寒性を持つことでも知られている種類です。

ゴキブリの発生原因

いつ侵入したのかもわかりにくく、どこからともなくやってくるゴキブリですが、外部からの侵入しか経路はありません。土壌に住み着いていたりするわけではなく、いきなり内部で発生するわけではないのです。外部からエサや水を求めて侵入してきますが、外ではそこまでありつけないためです。これが飲食店に多くみられる理由にもつながります。

外部から侵入する前段階として、ベランダに置かれた段ボールや鉢植えの下など、温かく湿度の高い環境も好みます。置いてある荷物をどけたら、その下にいたりするのも特性です。

生ごみが置いてあったりすれば、繁殖する場所を与えているのと変わりません。それほど日常生活の中で普通にいる生物と考えてもいいでしょう。

他にも侵入する経路には、排水管があります。排水管は下水につながっており、さまざまな害虫が侵入する可能性があるのです。

配管には、害虫が侵入しないようにトラップと呼ばれる水たまりが作られています。臭いも防ぐためのものですが、何らかの原因で隙間ができれば、いともたやすく侵入してくるのです。トラップは見てすぐにわかるわけではないため、水漏れしている状況などは十分に注意しないといけません。

ほかにも玄関の隙間やベランダからも入ってきます。夜の光につられて飛んで侵入するケースまであるため、どこからでも入ってくる害虫なのです。

一度侵入すれば、あとは部屋の中にある汚れや食べ残しなどをエサにします。わずかな隙間などで繁殖して、あっという間に増えていくのです。1匹見つければ30匹いるといわれるように、非常に高い繁殖力を持つため、できるだけ早期に駆除するなど手を打たなければいけません。

蚊取り線香はゴキブリに効くのか?

ゴキブリの対策としては、さまざまなものが作られてきました。それほど人間の生活環境の中に住み着き、さまざまな害を広げていく生物だからです。その対策として、蚊取り線香が利用できるかどうかを考える上では、成分などを知らなければいけません。

蚊取り線香の成分

蚊取り線香は、その名前の通り、蚊を駆除するために古くから使われてきました。ピレトリンと呼ばれる成分が、蚊取り線香で蚊を駆除できる理由です。非常に効果の強い成分である一方、人間やペットに対する影響が少ないため、安全性の高い駆除剤として使われてきました。

蚊取り線香のピレトリンは、火をつけることで空中に拡散します。吸い込んだりすれば、蚊を殺虫できる仕組みです。それだけではなく、寄せ付けず追い払えるところも蚊取り線香の大事な役割になっています。虫よけにも使えるため、早い段階から火をつけているところも多いでしょう。

ピレトリンですが、蚊取り線香の名前の通りではなく、ほかの昆虫にも効果を上げます。この毒性の強さはかなりのもので、水槽にも溶け込んでしまうのです。蚊取り線香をつける際には十分に気を付けなければいけません。

人間に対する影響が少ないのは、哺乳類の体内に入っても分解されてしまうからです。もちろん、大量に火をつけたりすれば、煙で器官にダメージを与えることは考えられます。赤ちゃんや妊婦さんでも安心して使える殺虫剤でもあるのです。

似たようなものに電気蚊取、スプレー蚊取りもあります。これらの成分をみて、防除用医薬部外品とあれば、ぴレストロイド系であり、蚊取り線香と近い成分になるのです。

ゴキブリ対策に使えるか

ゴキブリにも効果があるかといえば、蚊取り線香が効くのは確かです。昆虫にとっては猛毒の成分ピレトリンが作用します。しかし、蚊にくらべ体の大きなゴキブリには、100%の効果を発揮できるわけではありません。

蚊取り線香の煙を吸い込んでもらわなければ効果をあげられないのも問題です。煙は上に登りやすく、床に近い狭い隙間などにいると煙の効果が期待できなくなります。ゴキブリの特性を考えると、蚊取り線香で駆除するのは難しいといわざるを得ません。

ただし、蚊取り線香が絶対に使えないというわけではありません。ピレトリンを吸い込むと、神経細胞に影響を与え、動きが鈍くなります。素早いゴキブリの特性を失うことになり、駆除しやすくはなるのです。

もうひとつの効果として、防虫の役割もあるのを忘れてはいけないでしょう。日常的に蚊取り線香を使っていれば、昆虫は侵入しにくくなります。

ピレトリンを吸い込めば動きは鈍くなり、虫たちにとっても危険性が高くなるからです。煙は床方向へはなかなか到達しませんが、防虫としてみれば一定の効果はあげられます。ですが、現実的に24時間蚊取り線香を焚きっぱなしにする家庭はほとんどないでしょう。結局のところ、蚊取り線香を頼りに駆除するのは難しいのです。

蚊取り線香以外のゴキブリ対策

蚊取り線香に一定の効果があるとしても、ゴキブリを完全に駆除するには力不足です。それほど厄介な害虫であり、駆除には時間も必要になります。ほかの駆除方法を検討するとともに、実際に侵入させない経路の遮断なども考えていくべきでしょう。

殺虫剤が基本

ゴキブリ対策として基本なのは殺虫剤を使って直接噴霧し駆除する方法です。本体を見つけなければいけませんが、吹きかけることができれば、確実に駆除できます。問題は見えている個体しか駆除できないうえに、人間にも害がある場合がある点です。部屋の中から完全に駆除するためには、ほかの方法との組み合わせが欠かせません。

殺虫剤の中には、継続的に効果をあげられるタイプも出てきました。厄介なことに、共食いさえする性質を持っているので、隠れたところで死なれてしまうと繁殖する原因を作ります。

フェロモンの影響で、ほかの個体を呼び寄せることができるからです。この特性を逆手に取り、毒性を継続しやすくすることで、ほかの個体も退治する狙いのものも出てきています。

侵入経路の遮断

ゴキブリが室内に入らなければ、そもそも駆除する必要がありません。その経路をつぶす方法もいろいろとあります。

薬剤を利用する方法もありますが、ハッカ油を水で薄めてスプレーする方法が有効です。ゴキブリが嫌うミントの香りを吹きかけておけば、歩いてくる経路を遮断します。

人間にもペットにも影響が少ないため、ハッカ油は安全な方法といえるでしょう。侵入しそうな経路に対して、粘着性のある駆除シートなどを置いて対策するのも有効です。

そもそも隙間を作らなければいいため、目張りするのもいいでしょう。ベランダの冊子の隙間、網戸の修繕などだけでも効果を上げます。

人の目がないときに窓や玄関を開けっぱなしにしないのも対策です。ほこりなども好みますし、食べ残しにもよってくるため、経路にならないようにする必要もあります。

瞬間的に凍らせる

殺虫剤を使う方法は確実ですが、毒という部分で使用者を含めたリスクがあるは問題です。赤ちゃんがいたりペットがいたりすると、殺虫剤はうかつに使えません。そこで考えられたのが、瞬間的に凍らせるタイプです。

これらの殺虫剤は、温度を急激に下げるだけで毒がありません。赤ちゃんやペットがいても安全に使えるので、心配な時はこちらを選ぶといいでしょう。

注意しなければいけないのは、マイナス70度以上にするので、間違っても体にかけたりしないようにしなければいけません。凍傷を起こして壊死させられますが、かかりが甘いと死滅しないケースもあります。

ゴキブリが苦手なものとは?

ゴキブリが忌避するものは何か。これがわかれば侵入や繁殖を防げます。安全に使えるものもあるので、覚えておくと予防策として役立つのです。

柑橘類

ミントでもわかる通り、ゴキブリは柑橘類の匂いが苦手です。昆虫全般に言えますが、これはd-リモネンと呼ばれる成分がポイントになります。d-リモネンは、ゴキブリにとって毒であり、吹きかけるだけで動けなくなるのです。

実験では高濃度で吹きかけると、経皮毒性により死滅することもわかっています。それほど苦手な成分なのです。主に皮の部分に含まれているため、水の中に絞って置き噴霧する方法がいいでしょう。ただし、果汁は糖分が多く昆虫が好むため注意しなければいけません。

セロリなどのハーブ類も忌避する傾向があります。こちらも甘い香りは得意とするので、注意しなければいけません。

天敵の生物

ゴキブリを捕食する生物は、当然苦手とします。代表的な生物がムカデやクモです。これらの生物は肉食であり捕食する性質を持っています。

特にアシナガグモたちは、ゴキブリを主食とする天敵なのです。天敵とする生物自体も害虫になりかねませんが、家の外で繁殖しているのなら、うまく活用してあげればいいのです。

ペットとしてのネコもゴキブリが苦手とします。理由は捕食する天敵という部分とは少し違いがありますが、おもちゃのように扱うためです。そのため、捕まえたりしますが、食べたりはほとんどしません。遊んで殺して終わりにします。

ゴキブリ以外の害虫にも蚊取り線香は効果ある?

蚊取り線香といえば、蚊に対して使われますが、ほかの害虫にも一定の効果が期待できます。特にハエやダニは退治できるほどです。それほどの殺虫成分が含まれており、湿気や空気でもほとんど劣化しません。古い蚊取り線香でも火がついて煙が出れば、殺虫剤として利用できてしまいます。

ただし、ペットで昆虫を飼っている場合には、同様に効果が出る可能性があるため避けなければいけません。注意点はあくまでも成虫に対して効果を上げるもので、ゴキブリを含め卵には効果がないと思ったほうがいいでしょう。これはほかの方法でもいえる部分で、付加のタイミングを見計らって駆除する必要が出てきます。

効果的なゴキブリの退治方法とは?

ゴキブリを退治したいのであれば、見つけた個体だけではなく、駆除する意識が必要です。1匹だけ退治したところで、繁殖力が高さを忘れてはいけません。他に存在している個体が見えていないだけで潜んでいるかもしれません。その可能性は非常に高いのです。

駆除剤としてホウ酸団子などが使われるのも、1匹ではなくまとめて駆除できるからです。ホウ酸団子を食べた個体が産卵しても、その卵はふ化できません。まとめて駆除できるのです。

似たような性質の駆除剤も販売されており、わざと食べさせ巣に持ち帰らせます。その巣で毒をまき散らしてくれるため、まとめて駆除できるのです。実際にゴキブリは共食いする性質も持っており、毒をどんどん拡散できるのです。

駆除すると同時に、侵入させないことも必要です。入ってこなければ、増えません。駆除しても侵入されたら意味がないのです。いかに経路を遮断し、エサとなるものを置かないか。侵入させないようにしながら室内も清潔にしつつ、定期的な駆除も必要といえるでしょう。

蚊取り線香の力も使いつつ駆除も並行して

ゴキブリが出てくるのは、決して気分のいいものではありません。蚊取り線香だけでは、効果は不十分であり、実際の駆除にまでは至らないケースも出てきます。

それでも、一定の効果は期待できる可能性があるため、ほかの方法と組み合わせて駆除したのちに、日常的な侵入を遮断する方法のひとつとして利用するといいでしょう。蚊の駆除として定期的に使えば、それだけでも忌避させる可能性が高まるからです。


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