普段の生活の中で、何気ないひと時でも頭痛に悩まされることが多い人はいますか?頭痛が続く状況は、集中力も失い辛い時間となるでしょう。生活に大きな影響を与えてしまいます。
強い痛みでも短時間で済む場合もありますし、慢性的に頭痛を悩みとして悩みを抱えている人も少なくありません。頭痛の内容によっては、もしかすると生命の危険まで考えられるのです。それほど大きな状態のサインである場合もあります。
本記事ではそんな頭痛の症状について、原因や他の症状との見分け方になどを解説します。
目次
副鼻腔炎が頭痛につながることはあるか
頭痛の症状が辛く判断しづらい状況の中で見極めにくい部分もありますが、副鼻腔炎が原因になっている場合があります。副鼻腔炎は、以前は蓄膿症と呼ばれていました。
蓄膿と呼ばれる部分で炎症を引き起こしている状態で、鼻水がドロドロになる特徴を持っています。この副鼻腔炎による炎症が、慢性的に辛い頭痛を引き起こす場合があるのです。鼻に異変を感じて頭痛が続いている時には、この状態を疑ってみなければいけません。
あいまいな蓄膿症
副鼻腔炎はひとつではなく、細菌やウイルス感染によって起こる鼻詰まりもあります。炎症の場所は同じですが、一過性で慢性化していない可能性も出てくる原因です。このように副鼻腔炎と言っても、症状や原因もひとつではなく曖昧な部分を持っています。
あいまいなのは、蓄膿症自体が医学用語ではなく俗名だったからです。正式な名称ではなく、そもそも色々な症状が含まれて呼ばれてきたのです。一般的には副鼻腔炎の慢性化した状態を蓄膿症と呼びますが、この線引きが曖昧なのです。蓄膿付近での炎症はすべて蓄膿症であるといってもいいでしょう。
原因として考えられるものは、感染症やアレルギー、大気汚染、鼻の構造まであります。一体どこまで間があるのか、これだけ広いのですから聞いてもわからないと思うのは当然でしょう。
多くの場合には鼻風邪と呼ばれる状態が長引き、慢性化することが原因とされてきました。悪循環を引き起こしやすい場所であり、炎症が治りにくいため慢性化しやすいのです。
症状の基本的な部分は、鼻が詰まりどうしても苦しくなり口呼吸をする回数が増えます。鼻水を見ると、どろっとした黄色の状態になっているのも特徴です。不快感を感じる場合が多く、中には緑色に変色してきているケースもあります。
化膿してきているため、口呼吸するたびに嫌な臭いを感じるのです。さらに頭がぼーっとしやすく頭痛を引き起こすなど日常生活に影響を与えることが、蓄膿症の大きな問題とされてきました。
なぜ副鼻腔炎が頭痛につながるのか
副鼻腔炎を起こす副鼻腔は、ほほや両目の間にあります。おでこの下あたりにある空洞で、鼻とつながっており、ここで炎症が起こるのです。炎症によって目の奥やおでこの辺りが痛みだすことがあり、頭痛に近い状態を起こします。この似たような症状が判断を難しくしているのです。鼻詰まりも同時に進行してしまうと、どちらが原因でひどくなっているのか判断がつきません。
片頭痛や緊張性頭痛などとも似ている点があります。自律神経症状を伴っているところも勘違いされやすいところでしょう。ですが、副鼻腔炎がなぜ頭痛を引き起こすのかははっきりとわかっていません。三叉神経が刺激されるためとも考えられますが、これも解明されているわけではないのです。
もともと頭痛持ちではない人は、副鼻腔炎が頭痛につながっている可能性が高いと考えて良いでしょう。しかし、日常的に辛い偏頭痛を持っている人は、副鼻腔炎とともに悪化させる可能性があります。
偏頭痛を悪化させるケースもありますし、副鼻腔炎がひどくなるケースまであるため、ここでも原因がはっきりしなくなるのです。どちらが原因かはっきりしない場合には特に早い早い段階で治療を必要とします。
歯や顎の疾患と頭痛の関係
頭痛にもいろいろな原因がありますが、よくわからない場合もあるでしょう。鼻詰まりを引き起こしていないケースも出てきます。歯や顎の疾患の影響も考えなければいけません。不定愁訴と呼ばれる状態で女性に多く見られます。なにかはっきりしないけれど、体の調子が悪いことを指す言葉ですが、この原因を疑ってかからなければいけません。
歯ぎしりと頭痛
寝ているときに歯ぎしりしていることを感じている人で、頭痛が続くようなら要注意です。これが顎の関節に影響を与え、頭痛を含めたトラブルになる可能性があります。自分が無意識の中でも歯ぎしりをしているケースがあり、慢性的な頭痛を招いている可能性もあるのです。
歯ぎしりは、普段の生活の中にみられる習慣のひとつです。主に寝ている時に見られます。上下の歯を擦り合わせるように噛み締めて、歯や歯ぐきなどを傷つけてしまうのです。
歯や歯の根元もすり減ることが起きますが、顎にも強い負担がかかります。ひどい場合には噛み合わせにも影響が生まれ、肩こりや全身の姿勢にまで影響を与えるのです。
起きている時に歯ぎしりをする人もいます。睡眠中に起こる歯ぎしりほど強いものではありませんが、長時間力をかけていれば組織に負担をかけるのです。
歯ぎしりはストレスの発散が関係しているといわれています。曖昧な答えになるのは、実は Happy とした原因がわからないからです。ストレスに関係していると言われるだけで、昼間の歯ぎしりのように癖でしてしまう人もいます。
他にも肉体的な疲労によって引き起こされる場合などもあり、原因はさまざまです。自覚症状がない場合され出てきな。しかし、これが顎関節症などにつながる可能性がある以上、どこかで解決しなければいけません。
歯ぎしりはキリキリという音が聞こえてきますが、寝ている時にも睡眠の障害になる場合があります。知覚過敏などになる可能性もあり、頭痛や肩こりにもつながるのです。これは顎の関節だけではなく、筋肉の炎症によっても頭痛につながるケースが出てきます。
歯ぎしりから発展しやすい顎関節症
歯ぎしりによっても引き起こされる顎関節症は、顎の関節が動かすだけで痛みが出たり、顎が動かしにくくなったりする状態です。典型的な症状として、あご関節付近に痛みが出てきます。
耳の前あたりを触りながら口を開け閉めしてみると関節が動いていることがわかるでしょう。この時に痛みが出てくるようであれば、顎関節症の疑いがあります。
顎関節症には3つの大きな特徴があり、痛み、開口障害、関節での音です。その他にも噛み合わせの異常を感じたり、腫れている状態が続くなら顎関節症の可能性が高い状態といえます。顎には筋肉や神経も集中しており、顎を動かすと音が鳴ったり痛みが出たりしたときにも顎関節症に要注意です。
顎の痛みと頭痛が連動するようになり、慢性化するケースもあります。どちらが先に発生したのか判断が難しい部分もあるため、専門医の診断を受けるのが大切です。
歯ぎしりが問題である場合、マウスピースを装着する方法が最初に取られます。就寝時にマウスピースをを使うだけで歯や顎の負担を軽減できるからです。
ただし、ぴったりのサイズのマウスピースを使わなければ意味がないため、歯科医でサイズを測り作ってもらわなければいけません。 こちらは健康保険が適用されるため、早めに対処したほうがいいでしょう。
その他にもストレスの軽減を考える必要があります。普段からリラックスできるようにするだけで、歯ぎしりが改善し頭痛が治る場合もよくあるからです。自分で気が付かないことも多いため、人から言われた時には、自分が歯ぎしりしている状況を認識すると良いでしょう。はっきりと認識できると、抑えることができるからです。
クレンチング症候群
歯ぎしりは、なにも夜に寝ているときだけに起こるわけではありません。最近では、日中でも起こるクレンチング症候群が知られるようになりました。これが日中でも意識していない時に出てくる歯ぎしりで、ただの歯ぎしりと甘く見れない部分があるのです。
クレンチング症候群はストレスによって引き起こされる症状と考えられています。歯や顎に大きな負担をかけ、頭痛や顔面痛も引き起こすのです。ストレスがかかった時に、無意識で歯をかみしめるなど非常に強い力をかけてしまいます。クレンチング症候群は、夜寝ているときにも起きますが、意識して起こしていないくせとして捉えられるようになりました。
本人は意識していないことから、気が付いていないこともあるのが怖いところです。この日常的な繰り返しが、顎をはじめ大きなダメージにつながります。頭痛で悩んでいても、自覚が全くなく、原因として気が付かない場合もあるのです。
予防方法として取られてきたのは、くせとして認識し対処していくことです。ストレスがたまったときに歯に力を入れないようにするとともに、自分で発散できる方法をはっきりとさせます。ガムをかんだりするのも方法ですが、あまりにひどい場合には、マウスピースを使って対処する方法もあるため、専門医に相談するのが大切です。
月経前症候群(PMS)と頭痛の関係
月経前症候群(PMS)とは、月経の前の3日~10日に表れる不調のことです。女性のうち5~8割もの女性が感じているといわれており、主に20~30代に見られやすいと考えられています。症状は人によって異なり、200以上もあるといわれるようになりました。整理が始まると症状が変化する人が多く、まったく不調を感じなくなる人さえいるのです。
代表的な症状としては、心の不調としてイライラしたり、うつな気分になったりします。泣きたくなりぼーっとしたり、落ち着きがなくなって張り詰めた気持ちになるのも月経前症候群(PMS)の特徴と考えられるようになりました。
身体的症状としては、乳房のハリ・痛み、疲れ・だるさ、極端な肌荒れやニキビなど代表的です。常に頭が重い感じが続く頭痛がする症状も出てきます。眠気や不眠といったバランスの崩れも見られる特徴です。
月経前症候群(PMS)の原因なのは、女性ホルモンの分泌量の変化であると考えられます。あいまいな答えになるのは、実ははっきりとわかっていないからです。
急激に変動した結果、体の変化に対応できず不調を感じるといわれるのも一つの例でしかありません。これも月経全症候群(PMS)とホルモンの分泌量を見ると関連性があると考えられているからです。
人によって違いが出てくるのは、女性ホルモンがさまざまな影響を与えているからです。脳内ホルモンのセロトニンとの関係もあり、血糖値の変動や精神的なバランスにも影響をを与えています。非常にデリケートな反応でもあり、すべてがここに原因があるともいえないのです。
頭痛は典型的な身体症状ですが、動機や関節痛、手足のむくみなども感じる人が多いでしょう。食欲の変化とともに、体重増加なども見られます。片頭痛が女性に多いといわれるのも、この月経前症候群(PMS)が関係している部分が分かってきました。
女性の場合、片頭痛で悩んでいる人は3人に1人以上いるともいわれています。これは男性に対して4倍弱の数値であり、非常に多くの女性の悩みになっているのです。女性ホルモンの分泌量の変化がかかわっており、特にエストロゲンが関係しているといわれるようになりました。
女性ホルモンであるエストロゲンが減少する時期が排卵時です。分泌量の急激な現象がみられ、セロトニンやカルシトニン遺伝子関連ペプチドなど神経伝達系物質のバランスも崩れます。
これが脳の血管の拡張収縮に影響を与え、片頭痛が起こると考えられているのです。月経時偏頭痛とも呼ばれていますが、全長もない場合が多く、痛み止めも聞きにくいため、非常に辛い状況となります。
治らない頭痛は専門医へ相談
頭痛にはさまざまな原因が隠れています。鼻詰まりなどもその原因のひとつにすぎません。なかなか解決しない悩みとなりやすいのが頭痛ですが、最も怖いのは脳内原因が隠れているケースでしょう。自分で原因に思い当たる節がない場合には、専門医に診断してもらうことをおすすめします。できるだけ早い判断と処置が、解決への糸口となるからです。