これは内緒の話です #32歳独身OLの話

有責配偶者とは?離婚請求が認められる条件を解説

離婚とはそれぞれ原因が存在します。結婚生活を破綻させる原因がどこかしらに必ずあるからです。

もし配偶者が原因を作った場合はその配偶者の事を一般的には有責配偶者と呼びます。

重要なポイントは原因を作った側であるということであり、有責配偶者から離婚請求しても裁判では成立しません。結婚生活を破綻させた本人であり、その責任があるからです。

人道上を認められないとされ、原則として大きな責任を問われます。ただし、有責配偶者が存在しない離婚のケースもあります。

婚姻はお互いの合意の上で成立するのが基本的な考え方です。逆に離婚したいと考える場合も、双方の合意で成り立ちます。

民法第763条に、「夫婦はその協議で離婚をすることができる」と定められているからです。これが結婚の法的根拠で、お互いが責任を持って決めなければいけない契約としています。

2人でこれ以上生活を続けられない何らかの問題があったとしても、どちらか一方に責任があるとは限りません。性格が合わなかった場合には、お互いの不一致であり、どちらかに責任を問えないケースなのです。

有責配偶者の責任内容

有責配偶者の根拠となるのが民法770条1項です。相手に離婚を求められる条件を定めていますが、この内容が具体的な責任であると言えます。

1.配偶者に不貞な行為があったとき

2.配偶者から悪意で遺棄されたとき

3.配偶者の生死が三年以上明らかでないとき

4.配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき

5.その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

この5つが民法で定められている部分で、婚姻という契約に反する行為であり、相手を傷つけた責任があると解釈できます。

特に大きな争点になるのが、1の不貞行為と2の悪意で遺棄されたときになるでしょう。

不貞行為とは

不貞行為とは、一般的に浮気や不倫と解釈すれば間違いありません。一口に浮気や不倫といっても、その証拠が必要です。

証拠が明確にない場合は相手に対して請求をすることができません。不貞行為を立証するためには、肉体関係があったことの証明が必要です。

手をつないだ程度では不貞行為として認めらず、一般常識的に見て肉体関係を証明し、不貞行為があったと主張する必要があります。

悪意の遺棄をした人

2の悪意の遺棄は、法律用語が絡み分かりにくい部分です。正当な理由なく、同居・協力・扶助義務を履行しなかったことを悪意の遺棄としています。

結婚するということは、お互いに同居して協力し家庭を維持していかなければいけません。この義務を意図的に放棄した場合に、有責配偶者になる可能性あるのです。

悪意の遺棄には、いろいろなケースがありますが、一般的に大きな問題になるのは一方的な別居です。例えば、何ら協議もせず一方的に別居したとします。

浮気の疑いがあっても、その確証もないまま別居すると、悪意の遺棄にあたる可能性があるのです。他にも生活費を渡さなかったり、病気やケガでも配偶者の面倒を見なかったりするのも、悪意の遺棄にあたります。

有責配偶者に慰謝料請求はできるのか

精神的苦痛を受けていた場合、慰謝料の請求ができます。不貞行為や悪意の遺棄は、非常に強い精神的苦痛を伴う可能性があるでしょう。

これは不法行為でもあることから、慰謝料請求の対象となるのです。慰謝料請求は、当事者の話し合いからスタートします。

相手が納得すれば、慰謝料を支払ってもらえるからです。大事な条件として、離婚しなければ慰謝料を受け取れないわけではありません。

この2つは別の問題だからです。

有責配偶者のみならず、不倫など不貞行為の場合には、もう1人の相手に対しても請求ができます。ただし、2人に請求はできないため、どちらか1人にしなければいけません。

慰謝料請求するのなら、その根拠となる証拠が必要です。

離婚調停になった場合でも、証拠がなければ慰謝料の支払いは認められません。もちろん、相手は自白したのであれば、これは重要な証拠となります。

ここでも二転三転する可能性があるため、必ず録音するか念書を書かせる必要があるのです。慰謝料の請求には時効も存在し、離婚成立後3年経過で消滅時効となります。これ以降は請求できないため、注意が必要です。

有責配偶者と離婚で注意しなければいけないポイント

有責配偶者と離婚する場合、いくつか注意しなければいけないポイントがあります。

主に3点に注意しておかないと、あとで影響が出てくる場合があるからです。

親権に対する影響

離婚では、親権をどちらがとるのか決める必要があります。親権と有責配偶者は別であり、親としての適性を判断するものではありません。

つまり、有責配偶者でも親権を争えるのです。

養育費と有責性

離婚の原因を作った場合であったとしても、養育費を支払わなければいけないわけではありません。これも無関係です。親権者となった場合、他方の相手に対して養育費の請求ができます。

勘違いされる部分として、有責配偶者に対して養育費を求めるとしても、増額されることはありません。もちろん、減額されることもないのは、まったく関係ないからです。

ただし、有責配偶者が責任を感じ、支払いに応じるケースはあります。

有責配偶者と財産分与

有責配偶者だからといって、財産分与がなくなることはありません。婚姻期間中に協力して作った財産は、夫婦のものと考えられます。

つまり、離婚したときには、この財産を分割しなければいけません。基本的には2分の1であり、双方の話し合いにより慰謝料なども考慮した上で請求するのです。

この際に有責配偶者だからといって、ゼロにする必要もありません。これも全く別の内容といえるでしょう。

有責配偶者の離婚請求が認められる場合

基本的に有責配偶者から離婚請求は、裁判などでは認められません。自分の責任で離婚協議に至ったのにもかかわらず、破綻理由を相手に求めることは認められないからです。

これは信義誠実の原則に反すると考えられるためですが、例外がないわけではありません。最高裁判所が例外的に認めた判例があります。

そのためには3つの条件があるとしました。

1.夫婦の年齢や同居期間に対して相当な別居期間があった

2.夫婦の間に自立して生活できない子どもがいない

3.配偶者が離婚して精神的・社会的・経済的に過酷な状態にならない

1の期間は、明確に決められているわけではありません。最短では5年という例があるように、はっきり何年とは言えないでしょう。

2は、絶対的な条件ではないとも議論される部分です。3が主な問題点で、その中でも経済的な部分が焦点となります。

財産分与などで十分に生活していけるかどうか考慮し、認めるかどうか判断していくのです。ただし、これも過酷な状態に置かれないという条件であり、それが何を指すのかはっきりとしていません。

これらの条件が満たされるのであれば、有責配偶者からの離婚請求も認められることがあるのです。

有責配偶者から離婚請求したい場合には

有責配偶者から離婚したい場合、専門的な知識がなければうまくいきません。基本はお互いで話し合い、協議離婚することでしょう。

この方法なら離婚できる大事な方法です。そのためには、やはり専門的な知識と交渉が大切になります。

スタートの時点でマイナスである以上、しっかりした準備が必要なのです。