シンプルライフという言葉を耳にする機会が増えました。様々なメディアを見ても「物を持たない暮らし」への関心が高まっているようです。
「シンプルライフなんて味気ない」と考える人もいますが、実は物を減らすことで日々の生活がより充実するのをご存知でしたか?
シンプルライフをはじめるにはどうすればいいのか、誤解されがちな言葉の意味から具体的な実践方法までご紹介します。
目次
シンプルライフとは?
メディアで取り上げられることも増えたシンプルライフですが、キーワードだけがひとり歩きしてしまっている印象があります。
似た意味としてミニマリストという言葉も使われますが、2つの言葉は意味が異なります。まずは、シンプルライフについて正しい理解を身につけましょう!
シンプルライフの意味
シンプルライフの「シンプル」とはそもそもどういう意味でしょうか?
英語を訳すと、「難しくない、簡素な、構造が単純な、気取らない」などの意味になります。ライフは「生活や人生」という意味ですね。「簡素な生活・人生」というとネガティブなイメージを持つかもしれませんが、いったん先入観を捨てて自分の周りを見直してみましょう。
情報にあふれている現代社会では、実は必要がなかったのに物を買ってしまうことがよくあります。そして、自分が求めているものが逆に分からなくなってしまうのです。
シンプルライフは、あなたの生活を見直し、ムダをなくしながら自分の心に沿って整えていくための生活術といえます。
シンプルライフとミニマリストの違い
シンプルライフはしばしば、ミニマリストの暮らしと混同されることがあります。
「必要最低限以外の物は基本的に持たない暮らし」をするのがミニマリストの特徴です。家具や家電といった身の回り品をとにかく減らし、最終的にはカバン一つでいつでも移動できる程度の物しか持ちません。
一方、シンプルライフは不必要な物は持ちませんが、必要・不要のものさしはその人次第です。たとえば思い出の品々は生きていくには不要かもしれませんが、大切な物ですよね。
シンプルライフはそういった「必要なもの」は捨てません。したがってミニマリストに比べると、物の数は自然と多くなります。
シンプルライフのメリットとは?
自分の心のものさしを見直し、必要なものだけに囲まれるシンプルライフ。
そんな生活に憧れる人が増えているのはなぜでしょうか?シンプルライフの魅力について4つのポイントをまとめました。
心に余裕ができてすっきりする
周りに物があふれている状態で日々を過ごしていると、自分の心を見失いやすくなります。
たとえば部屋の中の物のうち、なんとなく買ってしまった物や使わずにしまいこんでいる物はどれだけありますか?それらは本当に欲しかったものでしょうか?
自分には何が必要で、何が不必要なのか。シンプルライフは自分の心に問いかけるプロセスです。物がなくなっていくにつれ、心もシンプルに整っていきます。
家事の負担が減る
たとえば調理や掃除に役立つ便利グッズが世の中にはたくさん出回っていますが、便利なアイテムを多く持ちすぎると使いこなせずに余計な負担が増えてしまいます。
物が多すぎると使いやすいように置き場を整えるだけで一苦労。しかも、使うタイミングに迷ってしまい、時間や労力のロスも増えてしまいます。
物が少なくなれば、使うべきアイテムにも迷いません。出し入れや片付けもぐっとラクになります。物を減らすことが、日々の家事のストレス軽減につながるのです。
物を大切にできる
物を減らすことは、ひとつひとつの物を大事に扱うためにも大事なポイントです。
質の良い物ほど日頃のメンテナンスが問われます。革製品のように手入れによって育つ物はなおさらです。選びぬいた物を大切にできるシンプルライフは、上質な物に囲まれた暮らしともいえるのです。
思考を整理することができる
シンプルライフは、思考を整える作業でもあります。物があふれている状態は思考のノイズを生み出し、ケアレスミスを増やす原因になってしまいます。
たとえば物の少ないすっきりした部屋と、ごちゃごちゃと物だらけの部屋を比べると、どちらの方が仕事や勉強がはかどると思いますか?
前者の方が効率が上がるのは簡単にイメージできるでしょう。住まいをシンプルに整理しておくことで、自分のパフォーマンスが上がるのです。
シンプルライフのコツとは?
シンプルライフに憧れたとしても、いざ実践しようとするとどうしたらいいのか途方に暮れてしまうという人も多いでしょう。
今の生活がシンプルライフとは程遠いあなたでも大丈夫!今からシンプルライフに始めたい人向けに、コツをまとめました。
まずは断捨離をする
これからシンプルライフを始める人が最初に取り組むべきことは、断捨離です。
断捨離のステップは、「捨てる」「掃除する」「ディスプレイする」の3段階。特に「捨てる」ステップが重要なので、思い切って不要な物を処分していきましょう。
片付けのノウハウなどは考えなくても大丈夫。とにかく物を減らすことに集中しましょう。物の数が少なくなるだけで、今後の片付けが一気にラクになります。
新しい物を買うときは、何かを捨てる
季節の移り変わりやトレンドの変化など、新しい物を買いたくなるタイミングは誰しもあります。
新しい物を買うときのルールは、先に捨てる物を決めるということ。たとえば古くなった服を1着捨ててから新しい服を買うのであれば、物は増えません。もし捨てるものが思いつかない場合は、いったん購入を見送り、手持ちのアイテムを見直してからあらためて検討しましょう。
収納は最低限にする
家の中の物をコンパクトにまとめてくれる収納家具は便利ですが、数が多すぎると余計な物を増やす原因になってしまいます。
特に中が見えない収納家具は、使わない物を奥にしまいこんだまま放置してしまいがちです。
収納は最小限に抑えて、毎日中身を使っている状態がベスト。もし収納に入り切らなくなってきたら、不要なアイテムを見直し、収まりきるように捨てましょう。
1年以上使っていないものは捨てる
シンプルライフの妨げになりがちなのが、様々な物に対する「もったいない」という執着です。
「いつか使うかも」と置いておくものは、防災用品などの例外を除いてほとんど使うチャンスは巡ってきません。
基本的に、1年以上使っていないものは捨てましょう。身の回りには常に使う物だけを置くと決めれば、使われないままムダになる物もなくなり、生活空間がリフレッシュできます。
SNSやメディアの情報断ちをしよう
新しいものがとにかく欲しくなる人の特徴として、SNSや各種メディアで様々な物の情報を受け取っている傾向があります。どうしても物欲が抑えられないなら、SNSやテレビ・雑誌といったメディアから距離を置くのもひとつの方法です。
全てを断つのが難しければ、たとえば1日の中でSNSに使う時間を制限したり、読む雑誌の数を減らしたり、といった工夫をちょっと取り入れるだけでも違います。3ヶ月くらい情報断ちを続けると、本当にほしい物は意外と少ないことに気づくはずです。
シンプルライフで自分らしい生き方を手に入れよう

物欲に振り回されて、余計な物ばかりに囲まれた生活をやめたい!と思ったら、ぜひシンプルライフにチャレンジしてみましょう。
物を少なくすることで、思考や心が整ってラクになり、日々のストレスも減っていきます。
まずは勇気を出して、不要な物を捨てる第一歩から始めてみてくださいね。